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スクウェア・エニックス
¥ 4,981
(2012-10-11)
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御無沙汰しております。
BDFFのプレイ日記と言いますか、感想を書こうと思います。
・ ストーリーについて
RPGって、結局のところストーリーが最も大事なのではないかと管理人は思っています。
プレイ意欲や、プレイ後の印象に影響を与えるからです。
これはFF13シリーズをプレイしていて感じたことで、
映像が進化したRPGにはもはやストーリーはゲームの一要素、というよりも中核を担っているなと。
どんなに他の分野で頑張っても、ストーリーがダメ=ダメなゲームになりつつあるのかなと思います。
で、今作はシナリオライターを外注にするという策をスクエニは採りました。
今作のシナリオライターは「シュタインズ・ゲート」で名声を得た林直貴です。
皮肉なもので、「シュタインズ・ゲート」は、ストーリー構成の破綻を招き易いタイムトラベル要素を取り入れ、それでいて見事にストーリーをまとめあげたゲームで、
知識なしに安直にタイムトラベル要素を取り入れたと思わせてしまうFF13-2とは対照的だなぁなんて思ってしまいました。
ちょっと話が逸れましたが、BDFFのストーリーは凄く良い、という感想ではないのですが、
それでも、近年のRPGでは最も秀作に思えました。
王道的な印象を抱かされながらも、巧妙に構成されていてレベルの高さを感じました。
何が素晴らしいかって、プレイヤーにどういう行動に出れば良いのか、あるいは謎を散りばめて、それが何を意味しているのかを考えさせる構成になっている点です。
その究めつけが「正義とはなんなんだ」という疑問を投げかけてくるような、第3者的な視点です。
この視点をゲームをしていて徐々に感じられるようになってきたことには驚かされました。
「正義とはなんだ」といったうたい文句はよくありますが、
本当に問いかけてくるような感覚は初めてでした。
そこに王道な雰囲気を抱かせつつも何処か新しさを感じる、ということの答えであるように感じました。
素人ではなく、プロが仕事したんだな、と思わせました。
・ 世界観について
世界観については、音楽によってかなり影響を受ける部分があるので、なかなかコメントするのは難しいのですが、
いかにもRPGらしく、かつてのRPGの世界が蘇ってきたような印象を覚えました。
全体的に暗い世界観ですが、今思うと、そこにユーモアを持ち出してうまく構築していたんだなと思います。
・ キャラクターについて
キャラクターに関しては、ストーリーや世界観に合わせて、
ベースにあったキャラクターに後付けしていって練り上げられたような印象を抱きました。
メインキャラクターの4人には存在感をしっかりと持たせ、、
敵キャラクターはあえてユーモアのあるキャラクターを多く作り、
重い世界観の中でもプレイヤーが楽しんでプレイ出来るように工夫されているのを感じました。
・ ゲームシステムについて
最後に大事なことがありまして、それは、BDFFはゲームであるということです。
ちょっと矛盾していまいますが、良いストーリーを楽しみたいのであれば、
小説読めや!という話になってしまいますので。
ゲームシステムというのはゲーム的な楽しさを感じる上で重要な要素なのですが、
このゲームシステムこそ、BDFFの最大の特徴ではないでしょうか。
ジョブシステムと言う人気は高いが既出のシステムを起用しているのですが、
これは裏を返せば、プレイヤーがジョブシステムに慣れていたり、飽きていたりする部分もあるのかもしれないので、
そういった意味ではこのシステムの採用は冒険だと言えます。
で、その感想はと言いますと、単純に楽しかったです。
ジョブレベルを上げるのが楽し過ぎて一向にストーリーが進まないという状況になるくらいに楽しかったです。
プレイし始めた当初はシステムが複雑過ぎるように感じたのですが、
段々と理解出来てくることの楽しさ、というのも感じました。
さて、まとめに入りますと、
近年は手軽に遊べるソーシャルゲームに走る人も多いですが、
その風潮に警笛を鳴らすかのような「日本人よ、これがゲームだ!」と言っているかのような、
そういったゲームとしての楽しさがBDFFに感じました。
RPGをやっていて楽しい!と感じさせられたのは本当に久しぶりでした。
悪かった点はあまり思い出せないので、とにかく良いゲームだったと思います。
音楽についてはサントラレビューにて後述します。